こんなことがありました!

4年生 木工教室 

 福島県は県全体の約70%が森林(全国で4番目)。そして、自然の宝庫「南会津」は、面積

の約93%が森林です。

 4年生は、これまでも町森林環境学習の一環で駒止湿原、みなみあいづ森と木の情報・活動ステー

ション「きとね」などを訪問。また、総合的な学習の時間には、田島ダム、浄水場、東部クリーンセ

ンター、社会科ではイトヨ池、関根木材工業さんなどで森林と水の関係を勉強してきました。

 

  今日は、児山製作所の児山文彦さんを講師にお招きした木工教室。 

  児童達は、児山さんがやさしく話してくださる「針葉樹と広葉樹のちがい」、「南会津町の木・

ブナの特性」、「雪国と森林」、「樹木の色と年輪」などの興味深い話に引き込まれ、これまでの

学習とつなぎ、新たに気づきにつなげていました。

 そして、児山さんから木工キットをいただき、木のぬくもりを感じながら製作にチャレンジ。

 アドバイスをいただきながら、一人一人が南会津の山と水に思いを馳せながら、すてきな杉製の

棚を完成させることができました。 

  【児童感想】

  ・心に残ったのは、木の色です。中心は赤く、外は白くてとてもきれいでした。

   杉でつくった棚は触り心地はとてもさらさらして気持ちよかったです。

  ・作っている時にかなづちで指を打たないか心配でした。でも、大丈夫でした。

   失敗したとき、手伝ってくださりありがとうございました。とても楽しかったです。

 

【ちょっとコラム】

 さて、南会津には、昭和50年代まで多くの製材所がありました。木地師や塗師の方も身近におり、

椀やお盆などの販売店もたくさんありました。郡内いたるところに、製材所の材木を切る音と木のフ

レッシュな香りが漂っていました。

 しかし、残念なことに製材所や林業を学ぶ場が激減し、現在は、だれが森林を守るか、そしてどの

ようにサステナブルな利活用ができるかが課題となっています。

 大地を耕し、清らかな水をもたらし、様々な生物(人も)の多様性を守る森林。もちろん、光合成

で昔から地球温暖化防止に貢献してくれています。

 南会津には、山々を敬い、守り利用しながら生活してきた文化(伝統や風習、そして工芸など)が

あります。今こそ、循環型の森林活用の視点から、文化の伝承と自然の保全の両輪で南会津を見直す

とき。子供達は、今年一年、たくさんの木を触り、水の流れを体験して成長しました。今後の活躍が

楽しみです。